茨木 のり子 さんの言葉

夕顔の日記

 

ぱさぱさに乾いてゆく心を ひとのせいにはするな

 

みずから水やりを怠っておいて

 

私は昔からよう訪ねてきた人と話をしながら、話している内容にはほとんど興味が無かった。爺ちゃんに玄関の壁いっぱいの鏡を要求した。留守番のお駄賃。ためにためて足りるまでにして鏡を買ってもらった。爺ちゃんが勝手に和風の家だからと機枠を付けた。機枠の方が高かった。出ていくときに色んな姿を見るのが好きだった。背中にいろんなものが見えた。画板という板も爺ちゃんに作ってもらって、2Bの鉛筆でデッサンしていた。ほとんどが肩を落とす。さっきまでの元気はがんばってくれていたんだなあ、と気付く。なんともむなしくなった記憶がある。高森顕徹仲間の連中が、去る様子で、ほとんどが肩を落とすというよりは膝がっくし、的なのが印象の人もいた。

真実なんて言うのはそのへんに転がっているんでないかと思っていた。